相続放棄の意味、ご存じですか?
2017.02.07
カテゴリ:相続
相続放棄の意味、ご存じですか?
「相続放棄」という言葉、ときどき耳にしますよね。
この言葉、一般的な使われ方と法律上の使われ方で意味が違うのをご存じでしょうか。
一般的には、相続人が財産を相続しないということになれば相続放棄と言います。
それに対して、法律上での相続放棄は家庭裁判所に申述しなければなりません。また、期間は3ヶ月以内(自分が相続人であることを知ってから)です。3ヶ月以上経ってしまうと法律上の相続放棄はできません。
例えば、相続人A、B、Cの3人がいる場合。遺産分割協議書で相続財産をAとBが半分ずつ、Cは「なし」として3人がそれぞれ署名押印すれば遺産分割協議書は完成し、遺産相続が始まります。このような場合のCは法律上の相続放棄ではありません。家庭裁判所への申述を行っていないからです。
それに対して、Cが相続開始後3ヶ月以内に家庭裁判所に相続放棄の申述を行っていれば、Cは法律上の相続放棄を行ったことになります。
どちらにしてもCは相続をしないのだから一緒でしょ、と思われる方もいらっしゃるでしょうが、そうではありません。その違いについては次の話で。